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ろんろんがごう の歌



子供の頃、若かった父と母はよく声を合わせて歌っていました。

「早春賦」や「浜辺の歌」「夏は来ぬ」など日本の唱歌。

二部合唱のものもありました。

ろんろんがごう の歌_b0255144_14492005.jpg



そして「ローレライ」や「埴生の宿」など欧米の歌も。

ろんろんがごう の歌_b0255144_15112908.jpg

その中に「ろんろんがごう」がありました。

他の歌と同じように、幼かった私もいつのまにか歌詞を覚えて

一緒に歌った記憶があります。

日本語の歌詞と英語の歌詞、両方とも・・・。


その後英語の歌詞を調べることもせず いつしか忘れかけていましたが、

数年前になぜかその歌を思い出したのです。

そして子供の頃と同じように歌えました。

二部合唱の下のパートも覚えていました。


♪てーるみざ てーるざと みーわそりゃー♪


みーわそりゃーってなんじゃそりゃーですが

これに続けて「ろんろんがごう ろんろんがごう」と歌って

あ 「ろんろんがごう」ってそういうことだったのね、と

その時に初めてわかったのです。

お分かりの方もいらっしゃると思いますが、謎解きはもう少し後で。


英語の歌詞と照らし合わせると・・・

♪てーるみざ てーるざと Tell me the telaes that to

♪みーわそりゃー me were so dear

「そりゃー」じゃなくて「そーでぃあー」でした。

そして

「ろーんろんがごー ろーんろんがごー」は

♪long long ago long long agoだったのです。

この歌は大人になってからも口ずさんだことがあったはずなのに

ずっと気づいていませんでした。

私にとっては英語の「long long ago」ではなくて

父や母と歌った「ろーんろんがごー」だったのです。


「久しき昔」「思い出」とふたつの題名を持つこの歌、
日本語の歌詞はいくつかあるようですが
主なものは次の三つ。

明治21年に「明治唱歌」に載った大和田建樹作詞の「旅の暮れ」
大正2年に発表された、ローレライなどの訳詞をした近藤朔風 作詞の原詩に近いもの、
そして昭和二十年代に古関吉雄が作詞したもの。

よく知られているのは後者の古関吉雄作詞の新しいものです。

「かきに赤い花咲く いつかのあの道」で始まる歌です。

この歌詞のおかげで(?)

ずっとずっと柿の花が赤いのだと思っていましたが・・・。

「柿」ではなく「垣」に赤い花が咲くのでした。


今年も散歩道の柿が黄色い花を咲かせています。

この木には雄花しか咲かないようです。

ろんろんがごう の歌_b0255144_14504128.jpg



↓別の場所のこれは雌花。ヘタがあるのでわかります。

雄花は見当たりませんでした。

落ちてしまったのか、この木は雌花だけなのか・・・。

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この木には両方咲きますが、残っていた雄花はこれだけ。

ろんろんがごう の歌_b0255144_14522323.jpg


↓雌花は花というより既に実になっています。

ろんろんがごう の歌_b0255144_14532372.jpg

数年前に初めて黄色い柿の花を見て

赤くないと知りました。

そして黄色い柿の花を見ると

「ろんろんがごー」の歌を一緒に歌った若い父と母の姿が

思い浮かぶようになりました。

久しき昔の思い出です。



以下 歌詞なのですが「more」に書いても本文に載ってしまいます。
長くなりますが、興味のある方はどうぞ。
そうでないかたはスクロールして飛ばしてください。

Long long a go 
作詞・作曲 Thomas H. Baylay

Tell mie the tales that to me were so dear,
Long,long ago, Long,long ago
Sing me the songs I delighted to hear,
Long,long ago, long ago
Now you are come, all my grief is removed,
Let me forget that so long you have roved,
Let me believe that you love as you loved,
Long, long ago, Long ago.


思い出
作詞 古関吉雄 作曲 Thomas H. Baylay

かきに赤い花さく いつかのあの家
ゆめに変えるその庭 はるかなむかし
鳥のうた木々めぐり そよかぜに花ゆらぐ
なつかしい思い出よ はるかなむかし


久しき昔
作詞 近藤朔風 作曲 Thomas H. Baylay

語れ愛(め)でし真心(まごころ) 久しき昔の
歌えゆかし調べを 過ぎし昔の
汝(なれ)帰りぬ ああうれし 永き別れ ああ夢か
愛(め)ずる思い変わらず 久しき今も


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ブログテーマ:日本に生まれて良かったと思うのは?
Commented by toshis_photoblog at 2023-05-21 15:44
う~ん、とてもいいお話でした。
歌のことも、話が進むにつれて少しずつ分かってきましたよ。
私も知っている歌でした。
ありがとうございました。
Commented by chiwari-yuki-y3 at 2023-05-21 22:22
柿の花、黄色なのですか!
柿の実が実っている時は目について、「きれいだな~」と思いますが、
花は見た覚えがなかったです。

若いご両親が仲良く歌っている…
そして、小さな女の子が、一緒に声を合わせて歌っている、ろんろんがごー、
微笑ましく優しい様子が目に浮かぶようで、胸がじん…とします。
ささやかな瞬間、今はもうない場面でも、
miyabiflowerさんの中に、ずっと残り続けますね。
Commented by kogomi-s at 2023-05-21 23:50
懐かしい~~
すっかり忘れてた歌詞を思い出し、歌えるのに驚きです
唱歌、いいですね♪
Commented by miyabiflower at 2023-05-22 11:41
☆ toshiさん

ありがとうございます。
この歌は子供の頃から知っていますよね。
若い人は歌ったことがあるのかしら・・・?
とても懐かしい歌です♪
Commented by miyabiflower at 2023-05-22 11:48
☆ chiwari-yuki-y3さん

そう、黄色なのですよ^^
柿の木は散歩道にもあるのに私もずっと知らなくて・・・。
数年前に初めて花を見たときにはとても驚きました。

とてもとても懐かしい歌で、
この歌と共に今でも当時の家の様子が浮かびます。
そうですね
おっしゃるようにずっと心に残る光景だと思います^^
Commented by miyabiflower at 2023-05-22 11:51
☆ kogomiさん

そうなんですよね~
忘れていたのに、歌えるんですよね、
子供の頃歌っていた歌は・・・。
唱歌の歌詞、子供の頃は気づかなかったけれど
美しい日本語ですよね。
身近な景色も美しかったのでしょうね。
Commented by unjaku at 2023-05-22 17:37
私もとんでもない勘違いをしていた歌があります。
「うさぎ おいし かの山ぁ~」
へぇ・・そんなにウサギは美味しいの?とずっと思っていました。

柿木は、幸いにもどこででもみられるので、
あんまり不思議は感じませんでした。
幼いころの思い出っていつまでも心に住んでいて
離れることはないのですね。
でも、木に雌雄の別があるというのは、考えてみれば不思議なことです。
Commented by miyabiflower at 2023-05-23 09:54
☆ hibariさん

私も美味しいだと思っていましたよ。
そういう子供は大勢いたと思います。

柿の実が生っているのは見たことがあったのですが
木の下に行って花を見上げたことはなかったのです。
柿木には雌雄別のものもあれば
一本の木に雄花と雌花が咲くものもあるとか・・・
ますます不思議なことですよね。
Commented by hananojiyusenritu at 2023-05-24 22:37
大変懐かしい歌を思い出させてくださってありがとうございます。
YouTubeで検索して,鮫島有美子さんの歌で久しき昔を聴きました。
そしてlong long ago の英語の歌も。
ライアーで弾いてみたいと思います。

時々ゲーテの野ばらをシューベルトの方でなく、ヴェルナーの方を弾いています。
そして久しき昔の日々を思い起こしております。
Commented by miyabiflower at 2023-05-25 11:24
☆ hanaさん

hanaさんにとっても懐かしい歌なのですね。
子供の頃、歌いましたよね。
何回も歌ったので覚えていました。
ライアーで弾いたらメロディーの美しさがよりわかるでしょうね。

ヴェルナーの野ばらはゆったりとした感じですね。
ゆっくり歩きながら野ばらを眺めているようなそんな雰囲気になりますね。
遠い日々を思い起こしながら弾く・・・
聴いている人にも懐かしさが伝わりますね、きっと。
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by miyabiflower | 2023-05-21 15:11 | 花と実 | Comments(10)

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