晴れても降っても針仕事

春を待ちながら
実家の母のもとへ通っていた二月。
つぼみだった梅もふくらみ
歌うように咲いていました。


ころころのつぼみもかわいい。



どんな花もやがて散ってしまうことを
今は忘れましょう。




家に戻るとひたすらチクチク針仕事。
今教えていただいているものは
パーツが小さくて、しかも曲線があるのでむずかしい。

それでもひと針ひと針進めると
記録を残すかのように形になるのがうれしくて
時を忘れてしまいます。


ある雨の日。
滴を纏（まと）って
透けるような花びら。



こちらはうっすらとピンクの花びらです。
この花に会えるのもあとわずかの間だけ。

来年もまた会いましょうね。



赤い布と同時進行でチクチク。
どう並べるか楽しく悩んで時間が過ぎます。

晴れても降っても　母のもとへ通い
家では針を進めていた二月。

そんな風に過ごしているうちに
日差しが少しずつやさしくなり
気づけば三月に。
ベランダではこの春最初のアネモネが咲きました。

もう春ですよ。

散歩道に花の色が少しずつふえています。
針仕事の合い間にでかけてみましょう。

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