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明日ありと思う心の・・・先生のことば




いつもの散歩道にも染井吉野が咲きました。

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ひとひらの春が揺れる。



四十年以上前からここに咲く染井吉野。

なにがあったのか何本かは途中からばっさりと短く切られて

桜のトンネルが短くなりました。

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それでも残った桜は美しく

ここを歩く人はみな花を見上げて歩きます。



なぜか心惹かれる胴咲きの桜。

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『明日ありと思う心の仇桜(あだざくら) 

夜半(よわ)に嵐の吹かむものかは』


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親鸞聖人のこの言葉を初めて知ったのは小学校五年生の時でした。

担任の四十代後半の男の先生が

この言葉を黒板に白いチョークで書き連ねて

ていねいに説明してくださったのです。

「今咲いている桜は

明日も咲いているから明日見に行けばいい、と思っていても

夜中に嵐が来て散ってしまうこともある。

明日はもう見られなくなってしまう」と。

先生は

「だから、いつでもいいやと思わないで

今やれることは今やりなさい。

宿題は後回しにしないでさっさとやってしまいましょう」と

そう続けました。


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先生がその時に

「今この時」は今だけなのだから 今を大切にしましょうと

そんな思いをこめていたのかはわかりません。

でも もし四十代後半の自分が小学生を前にしたら・・・と思えば

行く手に未来が広がる子供たちには

たくさんのことを伝えたかったのだろうと想像がつきます。


私自身 特別な思いを抱いたわけではなかったのですが

なぜかこの言葉と先生のお話をずっと忘れずに覚えていました。


この春は この花は 今だけのもの。

過ぎてしまうこのときを大切にしたい、と

いつでもそのように思うのは

先生が言葉にしなかった思いが伝わったからなのかも知れません。





ブログテーマ:日本に生まれて良かったと思うのは?
Commented by nobuyuuta at 2024-04-10 11:01
こんにちは!小学生の時の言葉を大切になさっているんですね。
私は大人になってから牧師さんから教わりました。桜の季節に
必ず思い出します。なるほどな~って思います。今年の一月一日
に大きな地震があり北陸は被害を受けましたが、桜の花が咲いて
応援してくれているように思えます。今が満開です。(#^.^#)
Commented by unjaku at 2024-04-10 15:13
今年の桜は、まさしく先生のお話の通りでしたね。

私の住む地域の桜も、ずいぶん老木になり
枯れ枝やらテング病やらで、伐採されたり、枝を切られたりで
かっての華やかさはなくなりました。
それでも桜は桜。
散々遅れてきた恋人のように、待ち遠しい思いで見に来た人の
何と多かったこと!

少し遅れて八重桜が咲きますね。
まだまだ桜の季節が続きます。
Commented by jasmine-boo at 2024-04-11 08:38
ふと、その先生は昭和一桁生まれの方だったりしませんか?違っていたらごめんなさい。
私も小学生の時に個性の強い先生の影響を受けました。
子供の頃、「しんらんさま」という絵本を読まされて育ちましたが、恥ずかしながら何も覚えていません。

40年前と比べて、大きく育った桜もたくさんありそうですね。無事に育つってすごいことですね。
Commented by miyabiflower at 2024-04-11 10:44
☆ ごまめさん

特に意識してきたわけではないのですが
桜を見るとこの先生のお話をいつも思い出していました。
今このときを大切に・・・ですね。
桜の咲く国、どこにいても春が来て桜が咲きますね。
応援してくれたり、そっと背中を撫でてくれたり
そんな桜ですね。
見上げる人がみな穏やかな日々を過ごせますように。
Commented by miyabiflower at 2024-04-11 10:47
☆ hibariさん

そうですね、真夜中から嵐になりましたね。
やはり老木になると枯れたり病気などで切られてしまうのですね。
太い幹が途中で切れてしまっている桜をたくさん見ました。
それでもおっしゃるように桜は桜。
残った枝にたくさんの花をつけていました。
散々遅れてきた恋人・・・そうですね、
待ちわびていましたよね。
でも逢瀬のときはあっという間に過ぎてしまうのですね。
八重桜、もう少ししたら咲きそうです。
Commented by miyabiflower at 2024-04-11 10:51
☆ jasmine-booさん

そうですね・・・
私が小学生だったのはjasmine-booさんより前のことなので
よくよく考えたら先生は大正生まれだと思います。
とてもまじめなきっちりとした先生でした。
他にも短歌や和歌を折に触れ教えてくださいました。

そうですね、大きく育った桜もありますね。
毎年見てきたので大きくなった実感はなく、
切られてしまった桜にばかり目が行きがちですが
ずっとずっと咲いている桜もあります。
無事に育つ・・・おっしゃるとおりすごいことですね。
Commented by sizenkansatu at 2024-04-11 11:59
おはようございます。

親鸞聖人の「明日ありと…」は私も座右の銘にしています。

いつも観ている江戸川べりの堤の雑草が、一部草刈りされてしまいました。
オオイヌノフグリもまとめて刈られています。
「明日ありと…」が、あたまの中で響きました。
Commented by miyabiflower at 2024-04-12 11:41
☆ sizenkansatuさん

「明日ありと・・・」はとても深く、様々なことを示していますね。

オオイヌノフグリも刈られましたか・・・。
散歩道の花、特に野の花ではよくありますね。
雑草と思われているので、さっさと刈ってしまったり
除草剤が撒かれたり・・・。
今あるこの花は 今ちゃんと見ておかなければ・・・ですね。
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by miyabiflower | 2024-04-10 10:33 | 花と実 | Comments(8)

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