種から育てて咲いた花 夏の終わりのベランダで

去年の夏、散歩道の花を生けたら綿毛になったので

秋になって小さな種を二粒蒔きました。

それがぐんぐん育って

小さな花を咲かせたのです。

咲いてから三日目の様子。

キンポウゲ科のセンニンソウ（仙人草）です。

花が開いた日、雄しべは広がらずにまとまっていました。

白いのは花びらではなくて萼（ガク）だそうです。



三日目には華やかになりました。



楽しみやうれしさが包まれた小さなつぼみ。


二粒の種からは、丸い葉とぎざぎざの葉と二種類が育ち
ぎざぎざの方は、育つにつれだんだん丸い葉をつけるようになりました。




たった二粒から数えきれないほどの花が咲くのですから
庭に植えたらとんでもなく増えていきそうです。
小さな粒からたくさんの花が咲くことは
おとなになった今でも不思議でしかたありません。


この花の名前を知った頃は
たくさん咲くので「千人草」なのかと思っていましたが
綿毛が仙人のヒゲのようなので「仙人草」だとだいぶ後から知りました。

夏の雪のようなので「夏雪草」と密かに呼びましょうか。

蔓が伸びるばかりで花が咲く気配がなく、あきらめかけていました。
小さなつぼみをみつけたときも
これはつぼみではなくて、葉になるのかも知れない、と
期待をしないでいたのですが・・・。

思いがけない贈り物を受け取ったような
そんなうれしさに包まれて夏の終わりの日々が過ぎゆきます。