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母の羽織をほどいて・・・そしてきょうの夕景



母の古い羽織をほどきました。

橙色で絞りの模様が入っています。

若い頃のものでしょうか・・・。

私の記憶にはないものです。


母の羽織をほどいて・・・そしてきょうの夕景_b0255144_17085879.jpg


裏地にシミが出ていたのでほどくことにしました。

絹地は髪によいので着物地で枕カバーを作るといいと聞いたことがありますが、

この絞り模様の跡ががほっぺたにくっきりついたりしないか心配。

縫う前に敷いて試してみましょうか・・・。


この布であずま袋を作ります。




こちらは長襦袢。

これも古いものです。

かわいい文様なので袋物の内布に使う予定。

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こちらは名古屋帯です。

虫食いとカビがあったのですが

手描きの模様の部分は無事でした。

母の羽織をほどいて・・・そしてきょうの夕景_b0255144_17091176.jpg

あと二カ所に春蘭が描かれています。

バッグにしようかしらと思案中。

どれも母が着ていた記憶はないのですが

大事にしていたものなので形を変えて大事に使おうと思います。


ある日のおやつ、生八つ橋。

いつも敷いているこの布は以前実家から持ち帰った余り布です。

着物にした残りだと思っていましたが

和箪笥に同じ布の長襦袢がありました。

母の羽織をほどいて・・・そしてきょうの夕景_b0255144_17092054.jpg



栗入りの人形焼き。吹き出してしまいそうな愉快な顔です。

母の羽織をほどいて・・・そしてきょうの夕景_b0255144_17093435.jpg

小さなテーブルマットを作ったこの布と同じ文様の

名古屋帯をみつけました。

母の羽織をほどいて・・・そしてきょうの夕景_b0255144_17093854.jpg

残念ながら帯の方は虫食いがひどく、さらに布も弱っていたので処分、

まだ少し余り布があるので、コースターでも作りましょうか。


四十年以上前の着物や帯は

かびや虫食いがあり

早々に処分したものもありますが

手描きや刺繍の模様がきれいなものは

カビや虫食いのところをよけて、ほどいてしまってあります。


和ダンスにはしつけ糸がついたままのものも何枚かありました。

着ればよかったのに・・・と

なんだか母も着物もかわいそうな気がしましたが

母の言葉を思い出したのです。

「たとえ着なくてもね

和ダンスのあそこにあの着物があるって思うだけで

心がふくふくしてくるのよ。

着物だけじゃなくて、そういうものって大事なのよ。」と。


そんな母の言葉を思い出しながら

コスモスと一緒に眺める夕空。

母の羽織をほどいて・・・そしてきょうの夕景_b0255144_17094244.jpg

きょう九日 午後四時半の西の空です。

茜色と言うより橙色のような夕空でした。

ちょうど一枚目の写真の母の羽織のような・・・。


静かな一日の終わりです。



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ブログテーマ:日本に生まれて良かったと思うのは?
Commented by manyouka at 2024-11-09 18:03
阿闍梨も良いけれど生八つ橋も美味しいですね。
抹茶風味も出来ているのだ。
Commented by shinn-lily at 2024-11-09 20:38
お母様のおきもの、こんな風にいきいきとしていて素敵です。
和服の柄、残したい遺産ですね。
Commented by jasmine-boo at 2024-11-09 20:54
お母様の言葉「たとえ着なくても〜〜〜そういうものって大事なのよ。」にハッとしました。

母は嫁ぐ時に真っ黒な単と合せの羽織り、単と合せの喪服一式、真っ黒な和コートを持たせてくれました。昨年、やっとしつけ糸を取りました。着ないのにどうしたものかと思っていました。心がふくふくとしていれば申し訳ない気持ちも少しは和らぎそうです(^-^)
素敵な言葉をありがとうございます。
Commented by nanamin_3 at 2024-11-10 10:37
今、色々とモノを片付けていますが、お母さまの仰るところの「たとえ着なくても~」なんかよく分かります。人それぞれのライナスの毛布じゃないですけど、大事なものってありますよね。それをまた受け継いで大切になさるみやびさん。すごく素敵です。
Commented by miyabiflower at 2024-11-10 11:10
☆ 万葉さん

生八つ橋のようなやわらかくて伸びるもの、好きなんですよ^^
羽二重餅や求肥など。
はい、栗が入った餡のものもありますよ。
Commented by miyabiflower at 2024-11-10 11:12
☆ shinn-lilyさん

橙色の羽織は母が若かった頃のものだと思います。
ずっと大事にとっておいたと思うと
シミが出ていても捨てられませんでした。
和服の柄は本当に美しいですね。
残しておきたい遺産だと私も思いました。
Commented by miyabiflower at 2024-11-10 11:23
☆ jasmine-booさん

母に何かプレゼントしても、いつも大事にしまっていて使わないのですよ。
私は使ってほしかったので
「使わないなら持っていないのと同じこと・・・」とかなんとか言ったのだと思います。
母の返事には納得できました。

jasmine-booさんの喪服や羽織、コートなどは
きっと手元から消えてしまったらとてもさみしくなるのだと思います。
お母さまからの「思い」も和服と一緒に受け取られているでしょうし。
何かを大事に持っていることも、それがあるからふくふくしているということも
意識はしていないことが多いけれど
私にもそういう物がありました。

改めて実家の母の着物や両親が旅先で買い集めた雑貨、そして父の蔵書など
全部なくなってしまうことを想像したら、
迷子になったかのような心細さを感じました。

使うかどうかだけで物は処分できませんね。
とは言っても実家にあるもの全部は引き取れないので
いろいろあれこれ思案中です。
Commented by miyabiflower at 2024-11-10 11:31
☆ ななみんさん

ライナスの毛布・・・そうですよね。
合理的に考えて物を処分してすっきりしたスペースで暮らしたいと思うものの
そういう判断基準に当てはまらないものがありますね。
物がただの”物”ではなく、愛おしかったり懐かしかったり
さまざまな思いがこもるからでしょうか・・・。
かくしてあれこれ実家から引き取ってしまうのですが
全部は無理なのでいろいろ思案中です。
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by miyabiflower | 2024-11-09 17:40 | 布と糸 | Comments(8)

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