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六十年前の父の京みやげを再び受け取って・・・



こんなところにあったんだ・・・


懐かしい小箱を目にして

なぜか涙がぽろぽろとこぼれて

止まらなくなりました。


実家を整理していて天袋にある段ボール箱をいくつか降ろしたときのことでした。

黒いマジックで「鈴」と大きく書かれたその箱にはたくさんの鈴が入っているはず。

小学生の頃から家族で旅行に行くと必ずおみやげに買っていた陶器や竹の鈴です。

どんなものがあったのか玉手箱を開けるような気持ちで蓋をあけたら・・・・


六十年前の父の京みやげを再び受け取って・・・_b0255144_11023051.jpg


この小箱が一番上に入っていたのです。

こんなところにあったなんて・・・。


幼稚園か小学校の頃だったか

父が仕事で京都にでかけた時のおみやげで

仲良しのあっちゃんと色違いのお揃いでした。


この小箱が大好きで

いつでも大事なものを中に入れて、

机の一番上の引き出しの決まった場所にしまっていました。

大事と言っても子供のことですから

ある時期はマーブルチョコレートについているシール、

またある時期はグリコのおまけでしたが・・・。

おまけがまだ木製だった時代です。


子供の頃住んでいた家から 今の実家に引っ越したのは四十年以上前、

その時に段ボール箱に詰め込んでそのまま天袋に置いたままになっていたのです。


十年程前に父が亡くなり

そう言えばあの箱は・・・と家中探したのにみつからなくて

悲しい気持ちになりました。

あんなに大切にしていたのに、捨ててしまったのだろうか と

小箱の姿が心に浮かぶたびに

父に対してごめんなさいとあやまりたい気持ちになっていたのでした。


六十年前の父の京みやげを再び受け取って・・・_b0255144_11025205.jpg


段ボールの箱を開けて小箱が目に入ったとたんに

涙が後から後からあふれ出して止まらなくなったのは

捨ててしまったと思っていたものがそこにあってほっとしたからなのでしょうか。


おとうさん、ここにあった・・・と

心の中で父に伝えると

父がやさしく微笑んだような気がしました。


小さな子供に戻って

「ほらね、あったでしょう? 

そんなに泣かないで・・・」と父に言われたようで

もっともっと涙があふれました。


古びて色褪せた小箱を

もう一度父から受け取ったような気がしました。

はい、京都のおみやげ・・・と。



丸い小箱の蓋を開けたら中には貝殻が入っていました。

旅行先の海岸で拾ったもの。

六十年前の父の京みやげを再び受け取って・・・_b0255144_11031398.jpg


段ボール箱の中にも、鈴や民芸品に混ざって貝殻や小石が入っていました。

いずれゆっくり時間旅行を楽しもうと思います。

タイムカプセルのような天袋、

懐かしいものがいろいろ出てきました。

そのお話はまたいずれ・・・。




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ブログテーマ:今日いち「ハピネス」だった事
Commented by ejichan555 at 2024-11-11 14:21
60年も眠っていましたか。
目覚めて、ほんとうに良かったです。
お父さんとの絆も、ますます強くなったことと察します。
ほんとうに良かった。
Commented by miyabiflower at 2024-11-11 14:49
☆ エジちゃん

もうこの世のどこにもないのだと思うと とても寂しくなっていたのですが
思いがけないところにしまってありました。
本当にほっとしました。
今はいつでも手に取れるようなところに置いてあります。

記事がわかりにくかったので少し加筆しました。
最初に受け取ったのが六十年以上前で
四十年以上前に今の実家に引っ越すときに段ボール箱に詰めこみました。
小箱を手にしたのは四十五年ぶりになります。
古びて色褪せていますが、私にとっては大事な宝物です。^^
Commented by cut-grass93 at 2024-11-11 15:52
思い出の貴重な品が見つかってよかったです。
忘れずにいてくれたことを、お父さんもお悦びでしょう。
Commented by suikan88 at 2024-11-11 16:21
こんにちは^^

今日の記事読ませて頂いて、涙があふれました。
私も実家の整理、、帰省すると少しづつしているんですよ。
父が亡くなって今年は3回忌を済ませましたが、父や母のことを
思い出さない日はないです。年齢を重ねたからこそ、両親の
ことを強く思います。思い出の品を見て、切なくなつかしく・・
そして、もう一度だけでも逢いたいなと思います。
空の上からきっと見ていてくれることを願いましょうね。



Commented by miyabiflower at 2024-11-11 17:46
☆ 草刈り真っ青さん

もうなくなってしまったと思っていたので
この小箱を目にしたときには本当にうれしい気持ちでした。
そうですね、父もきっと喜んでくれると思います。
Commented by miyabiflower at 2024-11-11 17:49
☆ すいかさん

一年前に母が亡くなってすぐには片付ける気になれなかったのですが
半年過ぎた頃から少しずつ整理を始めました。
懐かしいものがいろいろありますね。
そして父や母が大事にしまっておいたものを見るにつけ
その思いもありがたかったり切なかったり・・・。
おっしゃるとおり年齢を重ねたからこそ身にしみてわかることがありますね。
共感していただけてうれしいです。
そうですね、きっと見ていてくれますね。
Commented by aturin88 at 2024-11-11 23:48
何故か歳を重ねると 溢れるように思い出す事がありますね。
私も小さい頃 父から桐の箱を貰ったのです。母が大きい箱。私は小さな箱
中に色んな大切な-・思い出が詰まっています。
今でも小さな桐の箱大切に持っています。 終活の準備が頓挫しますが・・
Commented by miyabiflower at 2024-11-12 11:24
☆ aturinさん

そうですね、
特に父や母のことは その時の気持ちが今ならわかるので
いっそう深く思うようになります。
今も大切にされている箱ふたつ、
思い出がたくさん詰まっているのですね。
捨てられないものってありますね。
私もこの小箱は捨てられないのです。
Commented by tanatali3 at 2024-11-13 16:46
思い出のタイムカプセルだったのですね。
御父上もよく知っていてのこと、しっかり天袋に入れていたとは。
優しい気持ちがこちらにも伝わりました。
Commented by miyabiflower at 2024-11-14 10:37
☆ tanatali3さん

思い出すたびに寂しい気持ちになっていたので
捨てていなかったとわかって本当にほっとしました。
こういう大切なものはだれにもありますね。
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by miyabiflower | 2024-11-11 11:41 | 日々のこと | Comments(10)

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